2014年5月14日水曜日

いわきの海の未来

海洋調査:福島の漁業、終わってなどいない 海の線量、市民が測定 第1原発沖、海底土も採取−−いわきの団体
  • 市民が自分たちで調査するプロジェクト「いわき海洋調べ隊 うみラボ」(福島県いわき市)による海洋調査が動き出している
  • 「実際に、自分たちで海の状況を知るために現場に行って測る。それは東電に対して『市民もちゃんと測っているぞ』という姿勢を見せることになるし、原発や事故に対する立場を超えたセカンドオピニオンを示すことができます」。小松さんはこう話す。
  • 出航から約20分。左手に東電広野火力発電所、約45分後には福島第2原発が見えてきた。参加者の一人がつぶやく。「本当にこの地域は日本の電力を支えてきたんだな。火力もあって、原子力もあって……」「第2(原発)も危なかったんだよな」
  •  肝心の線量はどの程度なのだろうか? 測った結果は毎時0.05マイクロシーベルト。地上と比較しても低い数値となったことに、驚きの声があがる。海水による遮蔽(しゃへい)効果なのだという。当然、原発に近づけば数値は上がるが、1.5キロ沖では昨年11月の調査と比べても、数値は変動していない。同じ場所で、海底の汚染の程度やたまっている放射性物質を調べるために必要な海底土を採ることになった。富原さんが採取し、計測する。
  •  再び久之浜漁港に戻り、アクアマリンに。富原さんの部屋にはこれまで計測した魚や動物が冷凍保存されている。計測の結果は1キロあたり417ベクレル。数値自体をどう見るか。
  • 2人の見解は「原発の目の前でこの値なら『福島の漁業が終わった』と悲観するような数値ではないと思う」という点で一致する。
  • プロジェクトを主導する小松さんは「実際に現場に行ってみて、原発の存在を体感して実測する。定期的に繰り返すことでいわきの海、福島の漁業を考えるきっかけにしていきたい」と強調する。
  • 五十嵐さんは「資源を管理しながら漁を続ける、持続可能な漁業という新しい形を福島から提唱できるのではないか」と強調する。市民による海上調査で実際に漁場を見て、計測し、考えることで議論は広がっていく。原発沖から生まれる漁業の可能性に注目していきたい。
  • 「原発への立場はいろいろでいいと思っています。どんな立場でも、海から実際に現場を見て、感じて、考えてほしい」
「東電と漁師は運命共同体」被災地の苦渋(ルポ迫真) 
  • はっきり言って、漁師は東電や国を信頼していない。我々を裏切らないような厳格な運用をお願いしたい」。相馬双葉漁協組合長、佐藤弘行(58)は東電常務執行役、新妻常正(59)に不満をぶつけた。貯蔵タンクからの汚染水漏れ、海への流出と不手際が続く。新妻は「放出の基準は厳格に守ります」と深く頭を下げた。
  •  東電は今月中旬にも地下水放出を始める予定で、地下水の放射性物質濃度を測るなど準備を続ける。敷地内の約900基のタンクにたまった汚染水は46万トン。原発事故収束のためにも漁師のためにも、汚染水処理の失敗は許されない。「東電と漁師は運命共同体だ」。県漁連会長の野崎哲(59)はうめいた。
  • 今、売り場では試験操業で取れた魚の横に放射性物質の検査結果を表示し、安全性をPRする。高齢者は「地元を応援したい」と積極的に地元産を買ってくれる。一方、小さな子供をもつ親は健康への影響を心配して地元産を手に取らない
  •  漁師の苦悩はほかにもある。福島第1原発の港湾内で取れるアイナメ、ソイといった魚の放射性物質濃度は1キロあたり最高で1万ベクレルを超え、基準値の100倍以上。「港湾内の魚が沖合に出てサンプル検査で数値が跳ね上がり、出荷制限の解除が遠のく」と漁協関係者はこぼす。
  • 人間は働かねえとダメだ。職を奪われることがどれだけ苦痛か」。同県新地町の漁師、小野春雄(62)は語気を強める。激震に襲われた3年前のあの日、小野は港に駆けつけ船を守るために沖に出た。同じ行動を取った弟(当時56)は津波の犠牲になった。
  •  東電から原発事故前の収入の8割ほどが補償される。「漁師は補償金で酒を飲んでいる」といった心ない陰口もある。だが金銭であがなえない苦しみが被災者にはある。肉親を亡くし、漁もできないストレスで一時体重が20キロ近く増えた。ようやく始まった試験操業で週2回、漁に出た。「漁師は魚が網に掛かるのが喜びなんだ
原発週報:5月5日〜11日 2月の漏水、汚染拡大か/福島 毎日新聞 2014年05月13日 地方版
によれば、現状は以下のとおりである。
  •  【7日】福島第1原発に流れ込む地下水を汚染前にくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」計画で、東京電力は地下水をくみ上げる12本の井戸の1本で5日に採取した水から、放射性トリチウムを1リットル当たり1200ベクレル検出したと発表。東電と国が定める海への放出基準(同1500ベクレル)は下回った。この井戸は、昨年8月に高濃度汚染水が漏れたタンクから最も近い。4月15日に採取した水からは、放出基準を超える1600ベクレルが検出されていた。
  •  【9日】東電は、2月に汚染水が約100トン漏れた貯蔵タンクの東側に掘られた観測用井戸で7日に採取した水から、放射性トリチウムを1リットル当たり1400ベクレル検出し、過去最高値を更新したと発表した。これまでの最高値は4月30日に採取した水で検出した同860ベクレルだった。タンクから漏れた汚染水による地下水の汚染が広がっている可能性がある。濃度が上昇傾向にあるため、東電はこの井戸について12日から、測定の頻度を週1回から毎日1回に増やして監視を強化した。
  •  【10日】第1原発で電源系統の異常を知らせる警報が3カ所で発生。東電が確認したが電源系統に問題はなく、停止した機器もなかった。東電は、電源系統から一時的に漏電したとみている。
汚染水問題の解決を急げば、港湾内に閉じ込められた汚染水が流出した場合、汚染がどれだけ拡大するか道である。漁業の現場である海の線量が増加しては、折角再開した漁労に影響する。

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