汚染土・汚染水は一刻も早く取り除かなければならない。しかし、最終処分場も確保できていない現状では、汚染土をどこに、いつまで、どのように保管するかという問題が発生し、中間貯蔵施設を設置しなければならなくなった。
現在は、最終処分場は限外という条件付きで、暫定的に、福島県内に中間貯蔵施設がつくられるようになった。しかし、ことは計画通りに進んでないようである。
実態を明らかにし、どのように対処すべきか考えてみる。
手順を、次のように考えている。
- 核燃料サイクルを理解し、
- 中間貯蔵施設の現状を明らかにし、
- 最終処分地の選定動向を知り、
- 選択肢を明らかにする。
1.次の資料を基に、核燃料サイクルについて、纏める。
- 東京電力の福島第1原発事故は、おびただしい量の放射性物質を外部に放出した。政府は、放射線による健康被害が出ないレベルまで、表土を剥ぎ取るといった除染を進める方針を固めている。だが、除染に伴って発生する放射性廃棄物の行き場が、ない。
- 政府は2011年8月に「放射性物質汚染対処特別措置法」を制定し、今年1月1日に施行した。
- 特措法の下で除染を開始しているのは、2011年1月12日時点で福島市と福島県伊達市、同県川内村の3自治体だけだ。
- 仮置き場が決まらなくて、除染したくてもできないんです。
- 当初のシナリオでは、除染で生じる土などを、市町村が準備する仮置き場に持ち込む。3年後には、政府が福島県内に建設する「中間貯蔵施設」へ移送。政府は、30年間を上限に中間貯蔵施設で保管し、放射線レベルを引き下げた後、最終処分すると説明している。
- 「福島第1原発へ持っていけ」という県庁への苦情につながっている。
- 環境省によれば、除染で生じる土壌など放射性廃棄物の量は、東京ドーム12~25個分に上る見込み。汚染土壌を10メートルの高さに積み上げるとして、中間貯蔵施設には2キロメートル四方に近い土地が必要で、日本原子力学会の試算では3兆~4兆円の費用がかかる。政府の計画通り、3年後に建設するには、年内にも候補地を決めなければならない。
- 約50年間地上で管理し、温度が下がるのを待って地下へ埋設する。
- 「TRU(超ウラン元素)廃棄物」も地層処分する。TRU廃棄物とは、放射線レベルはさほど高くないが、半減期が数十万年~数億年と非常に長い放射性物質のことを指す。
- 世界で再処理を手がける国は、フランスやロシア、日本など少数。米国やドイツやフィンランドは、使用済み燃料を発熱量が下がるまで約50年間貯蔵し直接、地層処分する方針だ。
- ただし、地下の特性を理解するために、日本原子力研究開発機構は岐阜県瑞浪市と北海道幌延市に地下実験施設を保有する。100~300メートルの立坑と、数十メートルごとに横坑を掘り、掘削の手法や、掘削が地層に及ぼす影響、地下水の動態や特性などを調査している。
- 日本に存在する放射性廃棄物、いわゆる「核のゴミ」は、福島第1原発事故に由来するものだけではない。深刻なのが、この40年間に原発で燃やした使用済み燃料から生じる高レベル放射性廃棄物だ。
- 高レベル放射性廃棄物は、言ってみれば燃料の燃えかすだ。再処理の過程で、高レベル放射性廃棄物を分離。ガラスで固めた「ガラス固化体」として最終処分する。ただし、再処理しても最終的なゴミの量は大して減らない。
- 六ケ所村の再処理工場は相次ぐトラブルで、既に稼働時期を18回延期。本格稼働には至っていない。2008年にトラブルで中断していた最終試験は、1月10日に再開に向けた作業を開始したところだ。まだ稼働には時間を要する。
- ちなみに、出力100万キロワットの原発1基で1年間に生じる使用済み燃料は30トン。再処理待ちの使用済み燃料は、原発内の使用済み燃料プールや青森県六ケ所村の日本原燃の敷地内に保管している。その総量は、2011年3月末時点で1万6800トンに上る。
- 現時点で最善の処分方法は、地下数百mに埋設して放射線を閉じ込める「地層処分」というのが国際的な共通認識。
- 日本が地層処分の研究開発を始めたのは1970年代、99年に政府は地層処分研究に関する第2次取りまとめを公表。これをもって「国内でも地層処分は可能」との判断を下した。2000年に地層処分の実施主体である原子力発電環境整備機構(NUMO)を設立。2002年、候補地の公募が始まった。
- それから10年。いまだに候補地は決まっていない。
- 現在の計画は、2028年までに調査を終えて処分地を決定し、2030年代後半までに処分を開始、その後、50年をかけて高レベル廃棄物を埋設するというものだ。だが、調査だけでも最低20年を要するため、既に遅れている。
- JAEAの試算によれば、日本の国土の約半分の地域で地層処分が可能だという。
- 「地層処分でなければ、後世に負担をかける。100%の安全はこの世に存在しないが、相当高い確率で影響は回避できる」とJAEA地層処分研究開発部門の清水和彦・副部門長は話す。
- 核燃料サイクルをやめるのは、大量の使用済み燃料を再利用が可能な「資産」ではなく、捨てなければならない「核のゴミ」と認定することと同じ。「いつかは使うから」と処分を先延ばしする論理は通用しなくなり、最終処分場の建設への圧力が高まるのは自明だ。
- 候補地に選ばれた理由が科学的な根拠だけだと信じる住人は、まずいない。当時は冷戦のただ中。旧東ドイツに接するこの地域は、産業もなく貧しさに喘いでいた。原子力施設を造れば雇用対策になる。しかも普段、風は西から東に吹く。「事故があっても、放射能は東ドイツに流れていく、と政府は考えたのだろう」(イェーガー氏)。
- 処分場計画の賛否を巡り、地域社会は分裂状態にある。しかし、反対派と賛成派が同じ不満を抱く点もある。地元の声が聞き入れられないことだ。
- 当初から“ゴアレーベンありき”で進んだ計画に、住民の不信感は募っていった。
- だが昨年、福島第1原発事故が起き、政府は脱原発の方針に再び転換。11月には処分場計画も白紙に戻し、ゴアレーベンでの調査を続けながら、新たな候補地も別途、探すことを約束した。
- 脱原発のドイツに対し、今後10年で発電量に占める原発の割合が5割にも達する見込みのフィンランドは、地層処分の計画が順調に進む数少ない事例の1つ。
- フィンランドで地層処分計画が順調に進む理由には、科学技術への信頼に加え、この国特有の事情がある。国民が共有する独立心と、原子力がもたらす恩恵への理解だ。資源に乏しく人口500万人のフィンランドは、歴史的にロシアの脅威にさらされてきた。今もロシアなどから電力の18%を輸入しており、自立を望む国民感情は根強い。
- 幸い、フィンランドには、ほぼ全土に15億年以上も地震などが発生していない安定した地盤がある。
- オルキルオトに建設する処分場には、稼働中の原発4基と建設・計画中の2基から出る9000トンの使用済み燃料を捨てる計画だ。建設費用や2120年までの運用費も含め、総コストは33億ユーロ(約3300億円)と見積もっている。
2.環境省のホームページと四紙(日本経済、毎日、朝日、産経)の記事をもとに纏める。
- 日本にある使用済み燃料の4倍近くの量に相当する。新規原発を造らなくても、2050年までに15万トンに達する。
- 処分場計画の失敗が、核不拡散政策で米国が取り得る選択肢を狭めたという問題意識だ。
- 英国がセラフィールドのMOX燃料工場の閉鎖を決めたのは、福島第1原発事故の影響で、当てにしていた日本からの需要が期待できなくなったからだ。この工場は生産性が極めて低く、技術的な問題も抱えていた。
- これまで見てきた各国が抱える核のゴミの処分問題は、原発の後始末がいかに難しいかを物語る。福島第1原発事故の処理が必要な日本はなおさらだ。地層処分に詳しい神奈川工科大学の藤村陽教授は、「欧米で政治的に決めた候補地が相次ぎ白紙になった教訓に学ぶ点は多い」と話す。
核燃料サイクル
四紙(日本経済、毎日、朝日、産経)の記事をもとに纏める。
- 政府、福島7市町村で除染計画見直し 最短1年遅れ :日本経済新聞
- NHKスペシャル:「廃炉への道」 福島第1原発解体へ長期取材で課題検証 - 毎日新聞
- 県外最終処分を法制化 環境相、福島2町長に説明 :日本経済新聞
- 東日本大震災:福島第1原発事故 中間貯蔵施設、「30年で県外」法明記 環境相、地元に説明 - 毎日新聞
⇒ 「最終処分、県外」が条件
- 線量、年1ミリシーベルト以下に 汚染土輸送で :日本経済新聞
- 中間貯蔵、住民ら懸念 「最終処分場になる」 政府説明会:朝日新聞デジタル
- 原発再稼働にらみ転換 使用済み核燃料「空冷」に :日本経済新聞
- 東日本大震災:福島第1原発事故 「金目」発言 住民、不信感消えず 石原氏、福島で謝罪行脚 - 毎日新聞
- 中間貯蔵施設、福島県に3000億円拠出 政府方針 :日本経済新聞
- 福島県、中間貯蔵施設受け入れ最終調整 買収額上乗せ :日本経済新聞
- 放射性物質の汚染廃棄物 中間貯蔵候補の福島県2町に150億円 :日本経済新聞
- 東日本大震災:福島第1原発事故 中間貯蔵施設 大熊・双葉町、地権者交渉容認へ 県、150億円支援 - 毎日新聞
- 福島県、中間貯蔵受け入れへ 地元2町異論なく :日本経済新聞
- 福島知事、中間貯蔵施設の容認表明 「苦渋の決断」 :日本経済新聞
- 福島の中間貯蔵、15年1月稼働めざす 用地交渉難航も :日本経済新聞
- 汚染土、搬入へ一歩 福島知事、中間貯蔵施設を容認 要請から3年、動き出す:朝日新聞デジタル
- 中間貯蔵施設 受け入れまでの経緯は NHKニュース
⇒ ようやく動き出す
- 動き出す中間貯蔵施設(1)国と県、土壇場の決着 :日本経済新聞
- 動き出す中間貯蔵施設(3)町を地図から消すな :日本経済新聞
- 動き出す中間貯蔵施設(4)除染のゴール どこに :日本経済新聞
- 中間貯蔵30年、土壌浄化探る 福島の施設着工へ :日本経済新聞
- 福島県内汚染土壌の中間貯蔵法案を閣議決定 :日本経済新聞
- クローズアップ2014:福島・除染土仮置き場 期限なし崩し延長 協力住民、板挟み - 毎日新聞
- 東日本大震災:福島第1原発事故 中間貯蔵施設 1月搬入開始、復興相「困難」 - 毎日新聞
- 東日本大震災:福島第1原発事故 中間貯蔵改正案、19日成立見通し 福島県外で最終処分 - 毎日新聞
- 社説:中間貯蔵施設 用地交渉を加速させたい - 毎日新聞
- 東日本大震災:福島第1原発事故 中間貯蔵施設、来月3日に着工 - 毎日新聞
- 福島の中間貯蔵施設、双葉・大熊町で着工
- 福島の汚染土550万立方メートル 市町村、早期搬入望む
- 中間貯蔵施設、着工 最終処分はメド立たず
- 環境相が汚染土搬入同意求める 中間貯蔵で福島知事に
- 東日本大震災:14年度、復興予算執行率60% 2.4兆円使われず - 毎日新聞
⇒ 国への信頼が崩れる?
3.四紙(日本経済、毎日、朝日、産経)の記事をもとに纏める。
(参照サイト:原子力・エネルギー図面集(デジタル版))
- 政府、福島7市町村で除染計画見直し 最短1年遅れ :日本経済新聞
- NHKスペシャル:「廃炉への道」 福島第1原発解体へ長期取材で課題検証 - 毎日新聞
- 県外最終処分を法制化 環境相、福島2町長に説明 :日本経済新聞
- 東日本大震災:福島第1原発事故 中間貯蔵施設、「30年で県外」法明記 環境相、地元に説明 - 毎日新聞
⇒ 「最終処分、県外」が条件、最終処分地を求めて






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